次男筆【三男コージの憂鬱の涙】

空が深い闇色を増す。

時計は明日へのターニングポイントへと針が鳴る。

静かに重い足音をネオンの影で響かせていた。

「今夜はいくら飲んでも酔えやしないぜ…」

カクテルグラスの中へ札束を折り入れコイーバを吹かしながら、微かな声でその台詞を吐いてカウンターから立ち上がり、また裏の夜へと静かに消えて行った…

都会の光りひしめく雑踏の中には少し暗く冷めたあの地下の店で（悲しみ）と（憂鬱）をスナイパーコージは今夜も喉に流し込んでいる…